気良歌舞伎保存会

令和元年度四代目座長襲名披露公演にて
郡上の地歌舞伎(地芝居)
歌舞伎は、日本固有の演劇で、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。江戸時代に始まった歌舞伎は、流行の最先端を行く奇抜な衣装や髪型、錦絵のような美しい舞台で人々を熱狂させました。
そして、江戸や大阪から公演に来るプロの役者(旅役者)に憧れた地方の人々は、旅役者に芝居を習い、やがて自分たちで芝居小屋や神社の祭礼時に演じ、楽しむようになりました。土地の素人が演じる歌舞伎(地芝居)を岐阜県では地歌舞伎と呼びます。
郡上においても、昭和20年代から30年代ごろまでは各地で祭礼にあわせて盛んに歌舞伎が演じられていました。
しかし、映画やテレビなどの娯楽が普及すると徐々に地歌舞伎(地芝居)も演じられることが少なくなっていき、平成の時代に入ると郡上市内で歌舞伎が演じられるのは、口明方(郡上市八幡町市島)の高雄歌舞伎のみとなっていました。
そんな中、平成17年、明宝気良地区の若者が集まり、秋の気良白山神社祭礼に併せて気良歌舞伎を17年ぶりに復活させました。以降、郡上市では9月下旬に気良歌舞伎、10月上旬に高雄歌舞伎が上演されています。
気良歌舞伎
気良歌舞伎は、明宝気良の20代から40代までの約30名で構成されています。
「地域を盛り上げたい」との思いから、平成17年、一旦途絶えていた歌舞伎を17年ぶりに復活させました。地歌舞伎が盛んな岐阜県内でも、これだけの若い役者が揃っているグループは他にはなく、若者らしい活気溢れる舞台が特徴です。
また、現在、郡上市文化財である明宝歴史民俗資料館(旧明方小学校)の木造講堂において仮設舞台を設置するとともに、地歌舞伎関連の展示、公開稽古などを行い、「歌舞伎」を通じた地域資源の活用に取り組んでいます。
平成29年には岐阜県の地歌舞伎活動団体で構成される岐阜県地歌舞伎保存振興協議会に30団体目として加入しました。
平成27年~平成29年までの3年間「高雄・気良青年歌舞伎」と銘打って、郡上市文化センターでの合同公演を開催、令和元年7月、ぎふ清流文化プラザ(岐阜市)にて公演を開催するなど活動の幅を広げています。
気良白山神社祭礼公演
開催日:毎年9月第3土曜日
時間:午後19時開演(22時頃終演)
場所:明宝コミュニティセンター(郡上市明宝二間手)